12/5(日)開催の関西上映先行イベント“shellsong~耳よ、貝のように歌え”の
スペシャルゲストの倉田めばさんの活動を少し紹介させて頂きます。
11月27日のブログで、倉田めばさんが「大阪ダルク」代表として、薬物依存者のピア・サポートを行っておられることを書きましたが、「ドラッグ」をタブー視し、忌避する傾向の強い日本では、「ダルク」の認知度はまだまだ低いようにも思えます。
「ダルク」は日本だけでなく、世界中にある施設ですが、一つの共通の理念を実践していく場であると倉田めばさんから教わりました。それは「薬物依存者に言葉を取り戻していく場」であるということです。
その具体的な内容・メソッドについて書くことは僕にはできませんが、薬物依存者に限らず、いま僕らひとりひとりが「言葉を取り戻していく場」をつくっていかなければならないのではないかと考えさせられました。
W・バロウズは「社会の中毒者」もジャンキーであると言いました。寄りかかっているものを見つめ、歩を止め、耳を傾けなければ気付けないこと、それが生きてゆく糧になる時もあるのではないかと思えるのです。
倉田めばさんは、いろんな場所へ出かけられます。薬物依存者が投獄された刑務所、精神病院、それに酔っ払いが集う大阪の路地での「えんがわおしゃべり相談会」……。
「言葉を取り戻していく場」、そこが倉田めばさんのホームグラウンドなのです。
12月5日のイベント”shellsong”もそのような〝場”にしていきます。是非お楽しみに!
(※写真は既に終了したイベントのものです。本記事タイトルは、大阪ダルクでの最近の合言葉らしいです。)
井川 拓