小川国夫氏の故郷であり、創作の場であった静岡県藤枝市には、「藤枝市文学館」というところがあります。
文学館のあゆみ(文学館HPより抜粋)
文学館の建設運動は、昭和56年に市民要望が提出され、58年には、市民有志が「藤枝文学舎を育てる会」を結成し独自の募金活動を行う中、貴重な資料の寄贈や文学展示会、講演会、情報発信などの活動が展開されてきました。藤枝市では、こうした活動を受けて、多くの皆さんからの寄附金を基に平成3年から「文学舎施設整備基金」として独自の積み立てを行ってきました。 この文学館は、平成8年に作成した「藤枝文学館基本構想・基本計画」および9年に作成した「実施設計」(16年度に見直し)を基に建設着工し、19年1月に完成しました。
つまり、30年近くの時をかけ、ようやく2007年に完成した文学館なのでした。
収蔵資料は、小川国夫作品はもちろん、童謡「月の沙漠」で知られる抒情画家の加藤まさを、藤枝出身の眼科医で作家の藤枝静男を中心に、郷土にまつわる文化、芸術の展示がなされています。
この建設がようやく決定し、設計、資料など、もろもろについて、文学舎の皆さんと小川国夫氏が、熱く討議、検討されていた光景を思い出します。
元々あった、郷土博物館に併設される形で建設された文学館。
場所は、小川文学の舞台にもなっており、小川氏の散歩コースでもあった、蓮華寺池公園の脇にあります。この公園も、郷土博物館も大変趣き深い場所です。蓮はもちろん、四季折々の豊かな顔を見せてくれる公園。
この映画がきっかけで、様々な映像作家の方と出会う機会をいただきました。その中で、小川文学を好んで読まれている監督さんがいらして、その方は、なんと、数年前、どうしても小川文学の舞台を見たくなり、一人、この蓮華寺池公園を訪ねたとか。
地元藤枝では、藤枝文学舎の皆さんにより、文学散歩(散策)など企画されたりしていますが、県外からお越しの方にもわかるような、散策マップなるものが、用意されていてもいいな、と思います。
いつか、作ってみようかなあ・・・牢