さてさて、8/14は、「他界」監督高野貴子(たかのよしこ)さんと、高野さんが所属する映像制作集団・空族(くぞく)の監督、富田克也さんにお越し頂きトークでした。
空族の第一作目はなんと、小川国夫原作「エリコへ下る道」でした。もう15年前のお話。残念ながら、最後まで撮りきること無く、途中で頓挫してしまった幻の映画だそうで、その内容について、“若気のいたりが満載”と富田監督は謙虚にお話しされてましたが、実験的な試みに満ちた作品だったことがうかがえます。
いつかどこかで、もしかしたらそのフィルムが、どこかで見れる日が来ることを祈ります。
現在は、新作「サウダージ」を目下編集中の富田監督。「サウダージ」は、土方、移民、HIPHOPの三本柱で構成される、地方都市の現在の姿をテーマとした作品。期待が高まります。
そして8/15は、作家の下窪俊哉さんがトークゲスト。下窪さんは、小川国夫氏が大阪芸大で教えてらした頃から氏と親交があり、「アフリカ」という同人誌も作られています。
この度の映画に関して、下窪さんなりの回答というべきか、この映画の特集本であり、小川国夫副読本を作ってくださいました裂(過去の日記はこちら)
この日のために、下窪さんは、小川国夫氏の秘蔵録音(氏がお話しなさっている声を録音したもの)を、特別に少しご紹介くださいました。“書く”ことについてなど、語られているものです。小川氏独特のサービス精神と優しさからか、表現力が豊かで、言葉の表面(現象)だけ聴くと、おもしろ可笑しいことをおっしゃっているように聞えますが、本質は、ご自身の“書く”ことへの追求の仕方だったり、とても厳しい作家の戦いについてお話しされていました。下窪さんは、本について、小川さんのこと、映画のこと、色々なことをお話くださいました烈
下窪俊哉さんによる別冊アフリカ「海のように、光のように満ち」は、アップリンクXの受付で、500円にて好評販売中です。映画を見た方も、見る前の方にも、作家・小川国夫をご存知の方も、そうでない方も、楽しめる充実した本です。見本も置いてありますので、是非手に取ってご覧ください獵
富田克也監督、下窪俊哉さん、ありがとうございました烈
最後に特大付録として、与那覇監督が送ってくれた、別冊アフリカ「海のように、光のように満ち」を持っている町田マリーさんの写真を貼付けさせて頂き、今日はこれにて失礼いたします玲