大阪、シネ・ヌーヴォでの公開が、迫ってきています。
その初回である12/21(火)19時~上映の後には、
画家・作家で、小川国夫の著作の装幀・装画をたくさん手がけた
司修さんをスペシャル・ゲストにお迎えして、
小川国夫や絵画、映画、文学に関するイロイロサマザマな話を
ご来場いただく皆さんと共有したいと思っています。
その司さんが装幀を担当した小川国夫の著作を、またひとつ。
1987年刊行の『回想の島尾敏雄』(小沢書店)。
多くの方がご紹介されているとおり、島尾敏雄さんは、
朝日新聞の「一冊の本」で私家版『アポロンの島』をとり上げて
小川国夫さんが世の中に知られるきっかけになった作家です。
その交遊は、無名時代の小川さん(静岡県藤枝市在住)を、
島尾さん(鹿児島県の奄美大島在住)が突然、訪問して以来、
1986年に島尾さんが亡くなるまでつづきました。
この本は、その島尾さんの死後に刊行された、追悼文を含む一冊。
司修さんによる装幀(箱)も、控えめではありますが、
どことなく“追悼”を意識したような渋いものになっています。
下窪俊哉